今回は『皆さんが飲んでいるお薬が原因でできてしまう胃潰瘍』についてのお話です。
胃潰瘍の原因はたくさんありますが、中でも原因として多いのが
「NSAIDs(エヌセイズ)=非ステロイド性抗炎症薬」という薬を間違った飲み方で飲むことです。
NSAIDs(エヌセイズ)とは簡単に説明すると、
炎症(痛み)や熱を抑えたり、血小板が凝集(集まる)するのを抑えて血を固まりにくくするお薬💊です。
よく耳にするものでは、
●ロキソニン
●バイアスピリン
●ボルタレン
●バファリン
●イブ
などがあります。
ドラックストアで購入して、生理痛や頭痛、腰痛で使用されている方が多いのではないでしょうか?
また関節リウマチ、不整脈や心筋梗塞、脳梗塞、その他の血管の病気の方も飲んでいる事が多いです。
知らずに?(忘れている?)飲んでいる患者さんも多いので、このブログを読んでくださっている方、
「今」お薬手帳を確認してみましょう(^_-)-☆
この胃潰瘍は中でも、
●ご高齢の方
●過去に胃潰瘍になったことのある方
●ステロイドも飲んでいる方
●抗凝固薬(ワーファリン)も飲んでいる方
は、「非ステロイド性抗炎症薬」で胃潰瘍を作りやすいので要注意です。
症状は
●心窩部痛(お腹の上の方の痛み)
●お腹が張る
●吐き気や嘔吐
●胸やけ
●ご飯が食べられない
●黒っぽい便が出る
●心臓がドキドキする、脈が速い
●立ち眩みがする
などです。
特に、オレンジの文字↑の症状が出ている場合は胃潰瘍から出血して、重度な貧血になってしまっている可能性があります。
命に危険がある場合もありますので、直ぐに病院を受診してください!
「胃が痛くて、ロキソニン飲んでました~(:_;)」
なんてのは、傷口に塩を揉みこんでいるのと同じなので絶対に辞めてください(:_;)
皆さんに馴染みのある痛み止め、解熱剤ではありますが、使い方を間違えると危険なお薬になってしまいます。
ご自身が飲んでいるお薬は
「なんのために飲んでいるか」
「どういった副作用が起こる可能性があるのか」
(ある程度)理解したうえで、用法用量を守ることが大事です。
心配や聞きたいことがあれば、主治医や薬剤師さんに聞いてきてくださいね(^^♪
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消化性潰瘍診療ガイドライン2020 https://www.jsge.or.jp/guideline/guideline/kaiyou.html