今日は「胃カメラって、何歳から受けたらいいの?」というご質問に、わかりやすくお答えしていきます。
胃カメラは何歳から受けるべき?
一般的に、40歳を過ぎたら一度は胃カメラを受けましょう、と言われています。
その理由は、「胃がんのリスクが40代から少しずつ高まる」から。
胃がんの多くはピロリ菌感染と関係があり、長年の炎症が背景にあります。
ピロリ菌は子どものころに感染することが多いので、大人になってから症状がなくても、気づかないうちに胃が荒れていることも。
「元気だから検査しなくて大丈夫!」ではなく、「元気なうちに検査しておく」が大切です😊
30代・40代が知るべき胃カメラ検査の必要性
30代前半・30代女性も他人事じゃない!早期リスクと検診の目安
胃がんは50代以降に多いと思われがちですが、実は30代での発症例も珍しくありません。特に30代女性では、ピロリ菌の有無や生活習慣によっては、萎縮性胃炎や胃潰瘍が進行しているケースもあります。早い段階での胃カメラ検査によって、将来の大きなリスクを未然に防ぐことができます。
健診の分岐点、40代から増える消化器トラブル
40代になると、胃がんやポリープ、機能性ディスペプシアなどのリスクが上昇します。喫煙や飲酒、ストレス、ピロリ菌感染の有無によっては、症状がなくても病変が進んでいることがあります。一度も胃カメラを受けたことがない方は、40代のうちに検査を受けておくのが安心です。
ピロリ菌の有無で検査頻度はどう変わる?
ピロリ菌が陽性だった方は、胃がんのリスクが高いため1〜2年に1回の定期検査が推奨されます。
たとえ除菌済みでも、胃粘膜の萎縮が残っているとリスクはゼロではありません。一方、陰性でリスク因子がない方は、3〜5年に1回程度の検査で十分とされています。
胃カメラは何年おきに受けるべき?年齢別・リスク別頻度の目安
年代別の目安|30代・40代・50代・60代
30代では、ピロリ菌チェックも兼ねて一度は胃カメラを受けておくことが望ましいです。
40代以降ではリスクが上昇するため、2〜3年に1回を目安に。
ピロリ菌陽性の方は年1回、50代・60代では胃がんの発症ピークに差し掛かるため、毎年の検査が基本とされます。
ピロリ菌なし・既往歴なしの場合の検査頻度は?
ピロリ菌が陰性かつ胃の病気の既往がない場合は、3〜5年に1回でも問題ありません。
ただし、ストレスの増加や生活習慣の乱れ、自覚症状(胃の不快感やもたれ)がある場合は、間隔を短縮して検査するのが安心です。
検査の“やりすぎ”ってあるの?注意点とデメリット
胃カメラは基本的に安全な検査ですが、過度に頻回に受ける必要はありません。ただし、症状がある方や医師の判断による定期検査は重要です。
鎮静剤を使用する場合は、ごくまれに呼吸抑制・低血圧などの合併症が起こる可能性もあるため、検査は専門施設で安全に行うことが大切です。
医師の見解とガイドラインから見る頻度の目安
日本消化器内視鏡学会の見解では、リスクに応じた検査頻度が推奨されています。
・ピロリ菌未感染:5年に1回
・ピロリ菌除菌後/胃の病気あり:1〜2年に1回
・胃がん家族歴あり:1年に1回も検討されます。
ご自身の状態を把握した上で、専門医と相談しながら適切な検査計画を立てましょう。
でも…もっと早く受けたほうがいい人って?
はい、実は40歳未満でも、胃カメラをおすすめすることがあります。
たとえばこんな方👇
- 20代〜30代で胃の不調が続く方(胃痛・吐き気・げっぷ・胃もたれ)
- 家族に胃がんの人がいる方
- ピロリ菌が陽性だったことがある方
- 健康診断でバリウム検査に引っかかった方
こうした場合は、年齢に関係なく一度、胃カメラでしっかり中を見ておくのが安心です✨
健診のバリウム検査と胃カメラ、どっちが正確?
これは圧倒的に「胃カメラ」です。
バリウム検査は胃の形や動きを見る「影絵」のような検査で、
胃カメラは実際に中を直接見る「実写版」のようなもの。
小さなポリープや初期の炎症は、胃カメラでないと分からないこともあります。
胃カメラってつらいんじゃないの?苦しくない?
「つらかった」「もうやりたくない」って思われがちな胃カメラですが、
当院では鎮静剤を使った楽な胃カメラもご用意しています。
眠っている間に終わるので、
「え?もう終わったの?」とおっしゃる方がほとんどです☺️
胃カメラのメリットとは?
- 胃がんの早期発見ができる
- ピロリ菌による炎症の有無が分かる胃薬だけでは改善しない不調の原因が分かる
- 症状がなくても将来のリスクに備えられる
つまり、自分の胃の状態を「見える化」できる検査なんです💡
胃カメラ、受けたほうがいいか迷ったら…
「年齢的に受けたほうがいいのかな…」
「症状はあるけど、受けるのが怖い…」
そんな方は、まず一度、気軽にご相談くださいね🌸
当院では、女性医師によるやさしい説明と検査で、安心して受けていただけるように心がけています。
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おわりに
「胃カメラって何歳から必要?」
そう思ったときが、受け時かもしれません✨
体の中を知ることで、不安が減って、将来の安心にもつながります。
ぜひ、あなたの健康のために一歩踏み出してみてくださいね😊
この記事の監修者
略歴
- 愛知医科大学医学部医学科入学
- 愛知医科大学医学部医学科卒業
- 愛知医科大学病院卒後臨床センター入職
- 愛知医科大学病院消化管内科入職
- 愛知医科大学大学院入学
- 愛知医科大学大学院卒業
- 旭ろうさい病院消化器内科入職
- 医学博士
- 日本内科学会認定内科医
- 日本消化器病学会消化器病専門医
- 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
- 難病指定医療機関・難病指定医
- 日本内科学会
- 日本消化器病学会
- 日本消化器内視鏡学会
- 日本消化管学会
- 神経消化器病学会
- 日本カプセル内視鏡学会
- 日本抗加齢医学会